マーケティングストーリーラボ(MSL)

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オウンドメディアの成果とは?成功のコツは目標設定

Webマーケティングの手法の1つとしてオウンドメディアを取り入れる企業が多くなってきましたが、オウンドメディアの成果に悩むご担当者も多いのではないでしょうか。PV数は伸びているけど、売上は上がっていないから成果が出ていない、と判断される方も多いと思います。では、オウンドメディアで成果を測るには一体どうすれば良いのでしょうか。今回は、成功事例も含めてご紹介します。

オウンドメディアとは?

まずオウンドメディアとは、「自社が保有する情報発信のためのメディア」です。
トリプルメディアの1つでもあり、自社発行の広報誌や、SNS、ブログサイトを指します。詳しい内容についてはこちらの記事をご参照ください。
【オウンドメディアってどんなメディア?成功事例もご紹介!】
https://msl.yuidea.co.jp/content-marketing/ownedmedia/3598

オウンドメディアの目的は?

成果を測るためには、目的と目標を明確にする必要があります。まず、オウンドメディアの目的は一体何でしょうか。

オウンドメディアの主な目的5つ

もちろんオウンドメディアを取り入れる目的は企業によってはまちまちですが、主に以下の5つを持つことが多いです。
①企業・商品の認知度向上
②新規顧客やリードの獲得
③既存顧客とのエンゲージメントの向上
④社内、社外向けの企業のブランディング
⑤オウンドメディアを使ってのマネタイズ
目的を複数持つこともあるかと思いますが、その際は優先順位を明確に設定する必要があります。また、途中でオウンドメディアの状況や社内のマーケティングの方針によって目的を変更していくのは問題ありません。変更した際は、その変更後の目的に沿ってオウンドメディアを運用していく必要があります。

目標設定では数値化が重要


次に、目標設定です。特に重要なのは、目標を数値化しておくことです。曖昧な目標では、実際に達成できたかできていないかの判断ができません。例えば、「認知度向上」を目的としたとき、「なんとなく最近自社の商品やサービスの名前をメディアなどで見かけるようになったな」という担当者の感覚だけでは、目的を達成できたとは判断しにくいのです。何をもって目的を達成したと判断するかの指標が目標です。目標を「月間5,000PV」など、明確な数値に設定することで、誰にでも判断することができ、成果が出たといえるのです。

成功事例

では、実際にオウンドメディアを取り入れ成功した事例をご紹介します。

サイボウズ株式会社「サイボウズ式」


この事例は特に有名ですよね。知っている方も多いと思います。
サイボウズ株式会社のオウンドメディア「サイボウズ式(https://cybozushiki.cybozu.co.jp/)」は、「グループウェア会社のサイボウズを知らない人に、サイボウズを知ってもらう」ことを目的として、2012年5月に開設されました。認知度を向上させることが事業展開には必須との考えでした。サイボウズ式は製品のPR・宣伝は一切しないで、生活者にとって役立つコンテンツをつくることを方針として運営し、開始1年間は「月間新規訪問者数3万人」を目標として掲げ、それ以外の目標を設定しませんでした。コンテンツを通じて「サイボウズ式」にアクセスし、新規でサイボウズについて知ってくれる人が増えるよう、コンテンツの質を重視しました。コンテンツ制作にこだわった結果、月に1~2本の記事のみのこともあったようです。ここで何より大事なのは、メディアを無理なく継続することです。結果として、月間新規訪問3万PVという目標は最初の1年で見事達成しています。記事数やPV数に重きを置いてしまい、コンテンツの質を下げるよりは、コンテンツの質にこだわり、一つひとつを丁寧に制作することが大事なのです。
サイボウズ式の転機は3年目でした。コンテンツ数が貯まったことで、ユーザー数やPV数などの数字の伸びが見えました。サイボウズ式に訪れるユーザーが増え、さらにコンテンツの質を重視したことで、他のメディアでも転載されたり、話題として取り上げられたりすることで、当初の目的であった認知度の向上を達成しました。また、採用においても効果があり、2015年新卒入社22名のうち、3名がサイボウズ式を閲覧したことがありました。採用貢献度14%という結果が出たのです。さらに、コンテンツの反応から生活者のニーズを把握もでき、製品の企画・開発にも貢献することができました。メディア開設から4年経ち、売上への貢献も見られるようになりました。サイボウズ社が販売する「cybozu.com」の購入者のうち、4.4%のユーザーの購入の際の認知のきっかけとなったのが「サイボウズ式」でした。
このように明確に目標を持ち、根気強くコンテンツをつくり続け運用したことにより、当初の目的を達成するだけではなく、売上にも貢献するオウンドメディアをつくり上げることができました。

株式会社ドラフト「オシャレの教科書」


次にご紹介する事例は、メンズファッションのECサイトを運営する株式会社ドラフトです。ドラフト社のオウンドメディアである「オシャレの教科書(https://clubd.co.jp/wp/post-category/fashionbook)」は商品の販売を最終的な目的として運用しています。しかし、販売を最終的な目的としているものの、このメディアの立ち上げのきっかけは「何を買っていいか分からない人向け」に「分からないことを教える」というものでした。そのため、コンテンツは「オシャレを始める時に最初に買うべきアイテムを教えます」のようにファッションに悩む人がオシャレについて知ることができるものとなっています。また、服のコーディネートやトレンドなどを、記事コンテンツだけではなく動画や漫画でも配信しています。
この「オシャレの教科書」はECサイト「Dcollection(https://clubd.co.jp/)」内にあり、定期的にECサイトへの訪問を促す仕掛けになっています。この他にも、コーディネートに迷ったときに便利な「コーデ診断」や、社員が執筆する「日替わり連載」などもあり、オシャレに興味のある人が読んでいて楽しい・ためになるコンテンツが多くあります。
2014年頃よりオウンドメディアの取り組みを始め、SEOにも力を入れた結果、「メンズファッション」という検索ボリュームの非常に大きいキーワードでSEO1位に表示されることもありました。さらに月間400万PVを越えるメディアとなりました。

 

このように、オウンドメディアを運用する際に成果をあげるコツは、目的にあったコンテンツをつくり、目標を数値化して運用することです。事例としてご紹介したサイボウズ社は最初の目標を達成するまで1年かかりました。そしてドラフト社の月間400万PVを達成するまで2年かかっています。オウンドメディアでの施策で最も大変なのは、すぐに結果が出ないため根気強く継続して運用し続けることです。モチベーションを保つためにも、最初の目標設定は比較的達成しやすいものにし、段階的に大きな設定をしていくことをオススメします。

 

Seto
2018年からキャリアチェンジして1年。そろそろ脱・新人。少しずつ言葉には慣れたものの、まだまだ苦戦することが多い毎日です。趣味は朗読。南国育ちですが、日本酒が好きな変わり者(と言われます)。