マーケティングストーリーラボ(MSL)

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ダイレクトマーケティングって?概要と実例でわかりやすくご紹介

こんにちは。突然ですが「ダイレクトマーケティング」と聞いたとき何を思い浮かべますか?
顧客に送付される手紙などのダイレクトメッセージのこと?
それとも配信されるダイレクトメールのこと?
このように考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この2つは、ダイレクトマーケティングではなく、そのなかの手法にすぎないのです。今回は企業の事例を交えて、ダイレクトマーケティングとは何かお伝えします。

ダイレクトマーケティングとは?

ダイレクトマーケティングとは、「企業が顧客に対し、直接的にコミュニケーションを図ること」です。つまり顧客に対し、CMや新聞などで一方的に発信するマスマーケティングとは異なり、顧客の反応やレスポンスをふまえて、相手のニーズに合わせてマーケティングを行います。補足ではありますが、ダイレクトマーケティング協会(アメリカ)はダイレクトマーケティングに対して下記の定義を提示しています。

一つまたは複数の広告メディアを使って、測定可能な反応あるいは取引をどんな場所でも達成することのできる双方向のマーケティングである。

抽象的な表現であることから「結局、ダイレクトマーケティングってどんなものがあるの?」と思う方もいらっしゃるでしょう。そこで、今回は2つの主な手法をご紹介していきます。

1.ダイレクトメッセージ(DM)

先述しましたが、ダイレクトマーケティングはTVCMや新聞といったマス広告とは異なります。よく用いられている手法はダイレクトメッセージです。企業からポストの中にハガキや手紙が送付されていることがあると思います。それらの郵便物はダイレクトメールと呼ばれることもありますが、電子上のダイレクトメールと混同させないために、今回はダイレクトメッセージ(DM)と表記します。DMの送付先を絞り込み、ターゲットに合わせたハガキの作成を行うことで双方向のマーケティングを可能にします。

2.レコメンデーション

次にレコメンデーションです。ECサイト等でよく使用される手法で、顧客の購入履歴を分析することで、顧客の好みにあわせた情報を表示します。Amazonのサイトを思い出していただければ想像しやすいと思います。購入した商品や検索した商品の関連商品や類似商品が表示されますよね。購入履歴に合わせて、顧客が必要としているものを絞り、販促を行います。

ほかにもSNSやメールマガジン、電話やファックスなどを用いた手法もあります。それぞれにいえることは、顧客のニーズを捉え、それに合わせて販促を行うということです。

メリット・デメリット

それでは実際にダイレクトマーケティングを実施した場合、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。特徴もふまえつつご紹介していきます。

メリット

➀費用対効果が高い

ある商品を購入した顧客、もしくはその商品に興味関心がある顧客を分析し、ターゲットに合うコミュニケーション方法を選択するので、多くの見込み顧客を獲得することができます。

②効果の検証がしやすく、PDCAサイクルを回しやすい

顧客と直接コミュニケーションを図るダイレクトマーケティングでは、顧客の反応や効果を測定することができます。またリピート率やレスポンス率が数字で明確に分かるので、その結果に対する対応策や改善策を考えることができます。
例)
イベントを開催する際、来場特典などをつけたDMを送付した場合。実際にDMを持って来場した人数を測定することで、どの地区に住んでいる人に効果があったのか検証することができる。

このように、DMによって測定できる記録を分析・蓄積し、顧客のニーズに応えた新商品の開発キャンペーンの企画に利用することもできるので、PDCAサイクルが回しやすくなります。

③少人数で事業拡大がしやすい

広告やカタログ、ハガキなどのDMがいわゆる「営業」を行うので、事業の拡大にともない人手を増やさなければならない、ということはありません。よって、一度波にのることができれば、広告の投資に比例して売上を伸ばしていくことができます。

④安定した収益につながる

商品を購入した顧客のデータをストックしていくことが可能です。蓄積されたデータを基に、顧客にDMやメールを送ることで購入を促すことができます。さらに「定期購入」などの取り組みを確立することができれば、安定的な収益が見込めるようになります。

デメリット

➀一定の利益につなげるには時間がかかる

効果測定やPDCAサイクルに強いダイレクトマーケティングですが、顧客データが蓄積されるまでは収益はあまり見込めません。ダイレクトマーケティングは新規顧客を呼び込むための広告を制作する必要があるだけではなく、顧客の反応があってこそ成り立つので、そのレスポンスを一定量獲得するためのサイクルを作るために、試行錯誤も必要です。粘り強く効果検証を行い、サイクルを作ることが、最適なダイレクトマーケティングにつながるため、効果が出るには時間がかかります。

②手法や広告の見せ方・表現を変えていく必要がある

顧客に対し直接的なアプローチを図るので、マスマーケティングのように一つの広告を大衆に向けて出すのではなく、属性や年齢、性別などそれぞれの顧客に合わせた手法や広告の見せ方、媒体を考える必要があります。ターゲットが普段から手に取りやすい媒体や、興味関心を持たせるような広告を打ち出さなければ効果は得られませんし、さらに、流行や時代背景によって広告そのものがターゲットに刺さらなくなるような劣化も起こるので、新しい広告を考えていく必要もあります。

ダイレクトマーケティングの企業事例

DMの概要や、そのメリット・デメリットについてご紹介してきましたが、最後に企業の事例をご紹介していきたいと思います。DMの実施を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

ネスレ日本株式会社:ネスカフェアンバサダー制度

【概要】

オフィスで淹れたての本格的なコーヒーをいつでも飲むことができるマシンを無料でレンタル。一番安いもので一杯20円からコーヒーが楽しめる。たとえば、10人規模のオフィスで一日につき1人2杯飲む場合、毎月約6,000円で利用することができる。

【ダイレクトマーケティングの要素】

「アンバサダー制度」
ネスカフェアンバサダーに登録後、発行されたURLを知り合いに送信。受信者がネスカフェアンバサダーに登録すれば景品がもらえる。

この施策では、レンタル料金を無料にすることで利用しやすい状況を作るだけではなく、知り合い紹介による景品制度を設けることで、新規顧客の開拓にも成功しています。企業と顧客が直接コミュニケーションを取ることがダイレクトマーケティングの定義ですが、このように顧客同士のつながりによってマーケティングを成功に導くというシステムを確立しました。

ソフトバンク:ケータイアルバム

【概要】

顧客に新機種への更新や新サービスを導入してもらうために、商品購入を直接促すのではなく、既存のユーザーに対し、ソフトバンクへの好感を上げるためのDMを実施。各ユーザーがこれまで使ってきた携帯機種をアルバムのようにまとめ、その冊子をDMとして送るというもの。

【ダイレクトマーケティング要素】

シャープ製の機種を使っているユーザーにターゲットを絞り「それぞれのユーザーに合わせて」アルバムを作成。また、単なるカタログにならないよう「携帯の歴史」を写真とコピーで綴るだけではなく、それぞれの機種を使用していた時代の社会的な背景が分かるコメントも記載している。

この施策では、さらに別冊チラシに「新たな1ページに加えて頂きたい」という文言とともに、シャープの新機種を紹介しました。その結果はがきDMと比べて、118%の変更率を達成しています。

まとめ

大衆に向けて発信するマスマーケティングとは異なり、各顧客との対話により成立するダイレクトマーケティング。情報過多な現代だからこそ、発信した情報が届く前に埋もれてしまうことを防ぐためにも、顧客に合わせた丁寧なマーケティングや分析が重要視されていくのかもしれません。
どうすればサービスや商品に関心を持ってもらえるのかを顧客ごとに考え、データを蓄積し、最適な媒体で発信することで確実な成果を見込むことが可能になります。

 

Nの一族
粉もんと甘いものが好きだが、基本的においしければ何でも好き。会話をするとたまにポロっと「なんでやねん」という言葉が出る。最近東京タワーに初めてのぼり、通天閣との大きさの違いを実感した。