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【アメリカ教育事情】長い夏休みに必須のサマーキャンプ。多彩なプログラムと集客の秘訣は?

こんにちは。世界のママを研究しつくす!「グローバルママ研究所」のNanaです。
「サマーキャンプ」と聞くと、日本人の私たちが連想するのは、暑い夏に過ごすキャンプ場。一方、海外では子どもたちの長い夏休みを充実したものにするためのさまざまな集中プログラムのことを指します。欧米では、長期休暇中、スポーツや学問系など複数のサマーキャンプに参加させるのが一般的です。日本ではまだなじみが薄いのですが、バラエティーに富んだプログラムがあるアメリカでは、魅力的なプログラムがたくさんあるようです。そのプログラムと集客の秘密を探ってみましょう。

夏休みが2~3カ月と長いアメリカの小学生~高校生の多くは、サマーキャンプと呼ばれるさまざまな集中型プログラムに参加する。子ども一人あたりの夏の支出額は平均約6万円。100万円以上かける家庭もあり、市場規模は2兆円弱と言われている。カテゴリー別に見たプログラム、その運営主体と集客についてリポートする。

商品・プロモーションの概要

今年はどれに?!選択に悩むほど豊富なサマーキャンプ

サマーキャンプの内容や期間、費用は多岐にわたるが、学童系、習い事系、学問系、人間力向上系の4カテゴリーに大別して紹介していく。学童系は、主に小中学生向けで、預かり時間が長く、働く親の利用が多い。主催は学校、自治体、教会などで、相場は週2万円~4万円とおさえられている。プール、遠足などのアクティビティが含まれており、楽しく過ごすのが主目的となる。習い事系は、スポーツや音楽、ITなどのテーマがメインのサマーキャンプ。習い事スクールやスポーツチーム、高校などによる主催で、期間は半日、1日、1週間、合宿と選択肢が多く、さまざまなキャンプの間の空き日に利用することも可能だ。レベルは、初心者から上級者までさまざまで、費用も、単発数千円から週10万円を超えるものまで幅広い。学問系は、中高生向け中心のアカデミックキャンプで、高校・大学による主催が中心だ。プログラムは、成績向上対策から、STEM(理系)のテーマ探求、職業体験、高校の授業単位の履修、天才児や優秀者向けの先取学習などさまざまなものがある。人間力向上系は、主に中高生向けの合宿キャンプだ。自然とのふれあい、ボランティアなどの社会活動、サバイバル・軍隊体験などハードコアな内容もあり、リーダーシップやチームワーク含めた人間力の醸成に力点が置かれている。長期のサマーキャンプは、数十万円と高額な場合も。私立寄宿舎学校(ボーディングスクール)が受験予備軍に対して行う合宿キャンプもある。

ダイレクトマーケティング+SNSを用いた口コミが集客の鍵

キャンプの運営主体は、公立・私立学校、自治体や教会などの非営利法人、習いごとスクールやスポーツチームなどの営利企業に大別される。主に地域の居住者向けキャンプではダイレクトマーケティング、中高生向けの広域から集客するキャンプは、Webマーケティングが多用されている。公立学校や自治体のキャンプは居住者に対する行政サービスの一環であるため、Webマーケティングはあまり用いられず、主に学校経由やパンフレットで情報が住民に共有される。キャンプの財源は、固定資産税で賄われているため、財政状態や自治体の方針によっては、地域により充実度が異なってくる。ところで、夏は習いごとスクールなどのキャンプ運営企業にとってかき入れ時であり、乱立するプログラムの中でいかに集客するか、マーケティング力が問われる。まずは、子どもに”楽しかった”と思ってもらうこと。加えて、費用を捻出する親が納得する内容であることが大切だ。その結果として、クチコミによる評判が、その後の集客に大きく影響する。特に広域から参加者を募る場合、FacebookやyelpなどのSNSでの拡散が重要であり、体験の評価や感想を書けば、来年度に割引クーポンが配布されるなど、主催者は工夫をしている。

参考URL:
https://www.acacamps.org/press-room/aca-facts-trends
https://www.regpacks.com/blog/infographic-amazing-facts-summer-camps-united-states/
https://parenting.blogs.nytimes.com/2012/06/27/16-billion-the-cost-of-summer/

支持されている背景・理由

学童の代替・勉強や習いごとの強化・人間力を培う経験で、子どもたちに充実した夏休みを!

アメリカでは、子ども時代は習いごとや社会活動など幅広い経験をして、人間性や社会性を身に着けるべきという思想が根強く、これがサマーキャンプ市場を支えている。小学校低学年までは、特に共働きファミリーの預け先としてリーズナブルなコストのサマーキャンプへの需要は強いが、小学生中学年~高学年になると、勉強、スポーツ・芸術など、アクティビティ重視のキャンプにシフトし、楽しいだけでなく内容の濃さが求められる。中~高校生向けのキャンプは、大学受験のエッセイ(小論文)における自己アピールに活用する側面もあるため、ユニークな内容、目的やテーマ性がさらに求められる。

サマーキャンプでうける3つのポイント

1.お財布にも優しいリーズナブルな費用

夏には、地元の高校生や大学生がベビーシッターとして活躍するものの、長期の夏休みとなると費用は高額だ。その点、自治体主催の学童系キャンプは費用を抑えることができる。

2.得意分野の強化と新ジャンルへのチャレンジ

勉強・スポーツ・芸術などのスキル向上を目的とするキャンプは、得意分野を磨くだけではなく、新しいアクティビティに挑戦する機会を与えてくれる。

3.バランスの取れた幅広い人間性を培う

アメリカでは、大学受験やその後の就職において学業成績に加え、課外活動や人間性が問われる。キャンプを通じ、さまざまな経験を糧としてほしいという親からの需要は高い。

 

子どもにとって、充実した夏休みを過ごしてほしいという親の願いは万国共通。一言にサマーキャンプと言っても種類が多く、どのプログラムに子どもを参加させるか頭を悩ませる親も多いとか。また、忙しい親たちと接触できるツールであるSNSやクチコミを利用して主催者側も参加者獲得のために必死です。今後、日本にもサマーキャンプがどのように浸透してくるか楽しみですね。

 

グローバルママ研究所
世界35か国在住の200名以上の女性リサーチャー・ライターのネットワーク(2017年12月時点)。企業の海外におけるマーケティング活動(市場調査やプロモーション)をサポートしている。