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News Update

パリからフランス全土へ!ベジタリアン・ビーガンバーガー人気から学ぶブランディングのヒントとは?

こんにちは。世界のママを研究しつくす!「グローバルママ研究所」のNanaです。
最近日本でも、有機野菜やベジタリアン、マクロビのお店をよく見かけるようになりました。外食続きでもカロリーが低くビタミン豊富な野菜なら、罪悪感なしで楽しめますね。お肉のイメージが強いフランスでも、ベジタリアンビーガンのお店が目立ってきているそうで、なかでも注目なのは、パリを中心に急増中のベジタリアン・ビーガンバーガー屋さんだとか。美容やダイエットといえばまっさきに思いつくのが野菜中心の食事ですが、フランスでベジタリアン・ビーガンバーガーがヒットしているのには、他にも理由があるようです。今回は、フランスでベジタリアンやビーガンバーガーがなぜウケているのか、その背景を探ります!

フランス外食産業において、ベジタリアン・メニューの普及は急速に進んでいる。
また、外食産業のマーケティングを専門に扱う、ジラ・コンセイユ社の2017年度のリサーチ結果によると、外食におけるハンバーガー消費量はフランス軽食界の王者サンドイッチを超えるまでになった。この2つの注目要素を組み合わせたベジタリアン・ビーガン向けバーガー専門店がパリに続々と登場し、好評を博している。外食界で「ベジタリアン・ビーガン向けメニュー」と「オリジナリティのあるバーガー」のニーズは今後さらに増すことが見込まれ、フランス国内全土に広まるのは時間の問題と見られている。なぜこのような動きが起こっているのか、その背景を探りたい。

商品・プロモーションの概要

フランスでベジタリアン・ビーガン向けメニューが求められている背景

ここ最近フランスの街中を歩いていて気付くのは、通りに面したカフェやレストランのメニューにベジタリアン向けのものが必ずと言っていいほどあることだ。フランス伝統料理は肉をベースにしたものも多く、基本的にフランス人が肉好きな国民であることは現在も変わりはない。しかし、保守的と言われるフランス人の食生活にも世界的な健康ブームの影響が出始めている。そして、90年代より断続的に続く食肉汚染や偽装スキャンダル、加えて一部の食肉処理場で動物への虐待が行われていた問題が明るみに出るにつれ、肉の消費に疑問を呈する人が増えているのも事実。2016年に同国の環境雑誌『Terra Eco(テラ・エコ)』が行ったアンケートによると、フランスのベジタリアン人口は約2.3%で、将来的にベジタリアンになることを考えている国民は10%に上るという。また、同様にフランスの外食産業で変化を見せているのが、国内ハンバーガー消費量の増加である。2017年にはついに同国のハンバーガー消費数が14億個を超え(前年比9%増)、軽食界で長年1位だったハムとバターのサンドイッチ消費数の12億個を抜いた。

「ベジタリアン」×「ハンバーガー」専門店が外食業界に新風を!

フランス国内で消費されるハンバーガーの70%は、フランチャイズ系ファストフードではなく、個人経営のカフェやレストランで供給されているものである。フランスの伝統的なサンドイッチはいずれも具がシンプルで、どちらかといえばバゲット(フランスパン)そのもののおいしさを味わう食べ物だった。しかし健康志向の影響で、バター含有量が多いパンの分量を少なくして摂取カロリーを抑え、具の味を中心に楽しみたいと考える人が増えている。そのような嗜好の変化が起こる中、「ベジタリアン」と「ハンバーガー」という2つの人気要素を組み合わせて注目を浴びているのが、パリの流行発信地・北マレ地区を中心に展開しているベジタリアンの店“Hank Restaurant Vegan Paris & Lyon”だ。この春に地方都市出店も果たした同店の例をあげると、セットメニューはビーガンパテのバーガー+サイドメニュー+ドリンクで13ユーロ(約1,640円 2019年3月現在)、これにデザートがつくと15ユーロ(約1,895円)。食材やソースにこだわりながらも、パリの外食相場としては良心的な価格設定となっている。これに1ユーロ(約126円)追加でアルコール飲料の選択肢が加わり、2ユーロ(約252円)追加でバンズをグルテンフリーにすることも可能。炭酸飲料にはオーガニック・コーラやゴジベリーフルーツのソーダをそろえるなど、健康に気を遣う人たちをターゲットにしたペルソナ設定が明確だ。こうした動物性食材を使わず環境に配慮した同店のコンセプトやブランディングの方向性は、今後フランスの広い範囲で受け入れられていきそうだ。

参考URL
https://www.francetvinfo.fr/economie/emploi/metiers/restauration-hotellerie-sports-loisirs/consommation-le-jambon-beurre-detrone-par-le-burger_2666194.html
http://www.bfmtv.com/sante/les-francais-de-plus-en-plus-interesses-par-le-regime-vegetarien-963119.html
http://www.hankrestaurant.com/en-home
http://www.giraconseil.com/
https://www.terraeco.net/Sondage-qui-sont-les-vegetariens,64594.html

 

 

支持されている背景・理由

健康的で環境に配慮した食生活への改善意識と、オリジナリティのあるバーガー人気

フランスにおけるハンバーガー人気、フランス人の健康的な食生活の傾向、動物性食材を使わないベジタリアンやビーガン商品への関心が年々高まる中、動物の輸送や飼育による環境への負担軽減を意識する人たちも増えている。それに加え、地元産食材や自家製オリジナルソースを使うなど、フランスならではのブランドを打ち出すハンバーガー専門店が増加している。ベジタリアンやビーガンバーガーをメニューに取り入れたマーケティング手法は、集客率をさらに高め今後生き残りをかけるフランス外食産業界にとって必須課題といえるだろう。

フランス人の心をくすぐる3つのポイント

ベジタリアン × ハンバーガーの組み合わせ

台頭しつつあるベジタリアンへの関心度、昨今のハンバーガー人気の後押しという、次世代のフランス外食産業が注目している2つの組み合わせがヒットの要因である。

明確なペルソナ設定と良心的な価格設定

今後ますます増加が見込まれる健康志向の高い客層を意識した細かなオプションと、明確なペルソナ設定によるメニューに加え、手頃な価格設定がフランスで受け入れられている。

環境への問題意識と店舗ごとのオリジナリティ

動物の輸送や飼育による環境負担の軽減を意識する人たちが年々増える中、地元産の素材やソースによって店舗独自のオリジナリティ、ブランドを意識したフランス流ビーガン向けメニューを提案している。

 

健康的で環境に配慮した食生活への改善意識が高まっているフランス人にとってベジタリアン×ハンバーガーは魅力的な組み合わせ。またお店によって、オリジナリティをプラスして、ブランドづくりを意識しているのも注目ポイントですね。日本ではまだまだベジタリアン向けのメニューをレストランで見かけることは少ないですが、このようなベジタリアン向けのメニューも必要な時代がやってきています。今後のメニュー展開など、参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

グローバルママ研究所
世界35か国在住の200名以上の女性リサーチャー・ライターのネットワーク(2017年12月時点)。企業の海外におけるマーケティング活動(市場調査やプロモーション)をサポートしている。