マーケティングストーリーラボ(MSL)

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今、ペットマーケティングが熱い!オーストラリアでドッグサロンビジネスが成功した背景とは?

こんにちは。世界のママを研究しつくす!「グローバルママ研究所」のNanaです。
1兆円産業ともいわれるペットビジネス。晩婚化・未婚化、そして離婚率の上昇などによって単身世帯が急増する日本においても大変注目されています。ペットを飼うということは、生活に楽しみを与えてくれる一方、しつけや入浴、毎日の散歩などお世話が大変です。単身世帯であったとしても、共働き世帯であったとしても、仕事や家事・子育てに追われて、なにかと手のかかる犬を飼うことに尻込みしてしまう人も多いことでしょう。そんななか、ペットブームが進むオーストラリアでは、多忙な人も安心できるドッグサロンビジネスが話題となっているようです。
今回は、そのビジネス手法と成功の秘訣を紹介します。

オーストラリアでは、ペットブームが過熱する中、犬を対象にしたビジネスが伸びている。家族の一員として犬を飼いたいが忙しい家庭では世話に時間をかけられないのが悩みの種でもある。そんな忙しい人のためのヘルプサービスのひとつとして新たに成長しているのが家庭訪問によるモバイルドッグサロンだ。オーストラリア全国で複数のビジネス団体があり、需要も伸びている。そのなかからパイオニアであり、アメリカにもフランチャイズしているオジープーチモバイル(Aussie Pooch Mobile)のビジネス手法と成功の秘訣を紹介する。

商品・プロモーションの概要

オーストラリアのペット事情

オーストラリアでは家の中でも靴で過ごす人が多いが、犬も例外ではない。日本では家の中は土足厳禁なことから、散歩のあとは丁寧に犬の足の裏を拭いてから、家に上げるのが一般的だが、オーストラリアの犬は専用のドアを利用して家と外を「土足」で自由に行き来する。専用ドアとは、人間が使うドアや壁にペットがやっと通れるくらいの穴を開け、プラスチックやゴム製の板をちょうつがいで留めた簡易ドアのこと。両側からペットが簡単に出入りできる仕組みになっている。これにより、常にアクティブな犬の自由度は高まるが、その半面、毎日のように外から汚れを持ち帰る犬をこまめに洗うことになる。犬の入浴は時間もかかるうえ、浴槽も汚れることで掃除も必要だ。また、犬を車に乗せサロンに連れて行くのも手間がかかる。こうした事情を考慮して生まれたのが家庭訪問によるモバイルドッグサロンだ。

世界初の家庭訪問によるドッグサロン

今回紹介するのは、世界で初めてモバイルドッグサロンを始めた「オジープーチモバイル」。このビジネスを始めたクリスティン・テイラーさんは大の犬好き。16歳の時に自宅の裏庭で知り合いの犬を洗ってあげるアルバイトをしていた。それが口コミで広がり、1991年には本格的なドッグサロンを開設した。翌年の1992年に、モバイルドッグサロンを開始。ハイドロバスを取付けたトレーラーを乗用車に取付け、依頼先の家庭を訪問し犬の入浴やトリートメントサービスを提供した。同ビジネスは、オーストラリア国内でフランチャイズされ、さらにはアメリカにも広がった。現在では、アメリカを含めると約200人がフランチャイズに参加している。またオジープーチモバイルの成功と昨今のペットブームにより、その後オーストラリア国内で同業者が次々と誕生。現在では10社以上がモバイルペットサロンを経営している。オジープーチモバイルで中心となるサービスが犬のシャワーだ。使用するハイドロバスでは、タンクの中で水とシャンプーを混ぜ合わせ、ポンプを用いたジェット力を利用してホースから射出し犬を洗う。最小限の水の使用で、犬の毛の奥まできれいに洗うことができるのが特長だ。オジープーチモバイルではそのほかに、ブラシ掛けやネイルクリップ、目と耳の掃除、アロマケアなどのサービスを提供している。

参考URL:
https://www.topfranchise.com.au/franchise/aussie-pooch-mobile
https://www.aussiepm.com.au/
https://www.franchiseexpo.com.au/franchises/aussie-pooch-mobile–2

支持されている背景・理由

オジープーチモバイルの成功の秘密とは?

今年で27年目を迎えるオジープーチモバイルだが、成功しているフランチャイズの中では、ビジネス界だけでなく、大学などの教育機関からも注目され複数の賞を受賞している。2016年には、成功している女性によるビジネスとして、「オーストラリアビジネスウーマンの殿堂」賞も受賞した。その成功の秘密はどこにあるのだろうか。フランチャイジーになる人は犬が大好きな愛犬家ばかり。トレーニング期間は2週間だが、業務開始後もフランチャイジーが円滑に仕事ができるよう、会社側は必要に応じて積極的にサポートする。創始者のクリスティンさんがモットーとするのは「成功するには、自分がしていることを愛することが必要」という言葉だ。犬への愛情から生まれるサービス、そして会社のサポートに支えられた「犬のケアを広めたい」という熱意がサービスに反映され、最終的に顧客の満足度につながっている。働く人がハッピーであることが顧客をハッピーにできるというコンセプトが、オジープーチモバイルの成功の秘訣だと言えそうだ。

オーストラリア人の心をくすぐる3つのポイント

忙しい人の味方、家庭訪問サービス

定期的に入浴またはシャワーが必要な犬だが、忙しいとなかなか時間が取れない。また、サロンに連れていくにも手間暇がかかる。その点、家庭を訪問してくれるモバイルサロンは忙しい愛犬家の強い味方だ。

質の高いサービスで満足度アップ

いくら時間短縮になるとはいえ、サービスの質が低いとリピート率も低い。移動式ながらも、高い技術やサービスを提供することで顧客の満足度を上げている。

愛犬家ぞろいのフランチャイジー

愛情いっぱいに犬のケアをしてくれるフランチャイジーのサービスは、飼い主にとっても信頼度が高く安心して犬を任せることができる。

 

ペットビジネスが成功した背景、それは「犬を愛する」という根源的な思い。愛することで、その犬たちにもっと快適に暮らしてほしいという思いがさまざまなサービスに反映され、最終的には顧客満足度も高めているという好循環は、実はマーケティングの本質を突くものではないでしょうか。クリスティンさんのモットーとする「成功するには、自分がしていることを愛することが必要」と言う言葉は、どのビジネスにおいてもあてはまるかもしれません。

 

グローバルママ研究所
世界35か国在住の250名以上の女性リサーチャー・ライターのネットワーク(2019年4月時点)。企業の海外におけるマーケティング活動(市場調査やプロモーション)をサポートしている。