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News Update

SNS広告で昔ながらの市場が復権!?香港「街市」に学ぶ新たな市場の集客方法とは?

こんにちは。世界のママを研究しつくす!「グローバルママ研究所」のNanaです。
過去、日本には対面式の小さな店が並ぶ商店街や活気にあふれた市場がたくさんありましたが、今や駅前や市街地にある商店街は衰退し、いわゆる「シャッター商店街」問題といわれています。また、日用品売り場を併設する大型スーパーが増え、なんでも揃うショッピングモールが続々と建設されるにしたがって、便利になった一方、会話なく買い物が成立することで、人同士の関わりが希薄になったように感じます。そのようななか、香港ではSNSを利用し改革を行った市場が、客の呼び戻しに成功し話題となっているようです。どのような集客方法を行ったのか覗いてみましょう。

香港に住んで、まず頭を悩ませるのが食の安全だ。多くの食品を中国から輸入している香港で、安心して食べられる野菜や肉・魚はどこで買えるのか?香港にはさまざまなタイプの店があり、香港ママが普段利用する超級市場(スーパーマーケット)には多様な商品が揃っている。特に日本産の野菜や果物は人気で、日系スーパーはいつも賑わっている。また外国人が多く住むため、欧米からの高級食材を扱うスーパーなどもある。そんな多様な選択肢の中で、香港ママに人気なのが「街市」と呼ばれる昔からある市場である。香港ママはどのような理由で街市を選んでいるのか。最近の市場の傾向を踏まえながら、香港のお買い物事情をお届けする。

商品・プロモーションの概要

香港の食生活と街市

香港には国際都市ならではの多様なニーズに応えるためさまざまな形態の店舗があるが、街市の人気の理由はいったい何なのだろうか。香港ママに街市を使う理由を聞いたところ、価格、立地、便利さ、品質、信頼、種類の豊富さなどがあがった。なかでも、人気の秘密は、その低価格にあるといってよさそうだ。それを実現するのが、スーパーマーケットにはないシステム「量り売り」である。必要量だけを購入できるため、予算に合わせた購入が可能だ。家計が管理しやすいだけでなく無駄もない。また、中国医学が日常にある香港では、食べ物を翌日まで持ち越すことをよしとしない。日本で流行りの作り置きなどはもってのほかだ。そのため、その日に必要な分だけ購入できるのは、核家族の多い香港にぴったりなのだ。

香港で昨今相次ぐ食品安全問題

香港では有機栽培と偽り、野菜を販売しているニュースがよく報道される。有機資源センターが昨年行った調査によると、有機野菜を販売する429店のうち、41店舗が認定されていない「有機栽培」野菜を販売していたことが明らかになった。調査では、野菜10種で殺虫剤の在留が見つかり、なかには政府の設定した安全基準を満たしていないものや、有機栽培野菜では使用を禁止されている殺虫剤が使われているものもあったという。消費者委員会もまた、香港で販売されているオーガニック野菜の37%が人体に害を及ぼす危険性があると発表している。そのようなニュースを見ると、信頼できる野菜を手に入れるには高いお金を出すしか方法がないのかと悩む人も多い。そこで頼りになるのが街市の存在である。信頼できる馴染みの店舗から直接買えることで食の安全を気にする香港ママから絶大な支持を集めている。

参考URL
http://www.thestandard.com.hk/section-news.php?id=180673
https://hongkong-bs.com/topics/20160316/

 

スーパーマーケットより街市が支持される背景・理由

最近の流行傾向

香港人は商品を触って、会話しながら買う。日本ではあり得ないことだが、生魚も生肉も、触って新鮮さを確かめるのである。そのため肉は常に外気にさらされ、魚の水槽の水は廊下に流れ出している。生鮮食品を扱うにはあまりきれいな環境とは言えない街市。近年では、衛生面を気にする若い香港ママを中心に、多くの人が冷房完備の清潔なスーパーマーケットに流れていた。ところが最近になり、街市が客の呼び戻しに向け最新の経営モデルを用いた改革を実施。客に気持ち良く買い物をしてもらうことを目標に従来の街市とスーパーマーケットの特長を活かし進化した街市へと変貌を遂げた。新鮮な食べ物はもちろんのこと、清潔さやテーマに沿ったインテリアで、新しくもレトロな雰囲気を重視。SNSでも幅広く宣伝し、集客に努めている。また市場のどの店舗で買っても合計金額をポイントに交換できるシステムを設け、顧客管理や集客キャンペーンのきっかけにしている。

香港でうける3つのポイント

昔からのなじみのお店

祖父母や親の代から利用しているなじみがある店舗にはやはり信頼性がある。そのため、どこで安全な食材を買えばよいのか悩む必要がない。

売り手が見える安心感

スーパーより消費者と店側の距離が近いという点も重要だ。香港ママは売り手とのやり取りから新鮮なものを見極めたり、お得情報を手に入れたりしている。スーパーにはない人とのふれあいで消費者と店側の信頼関係を築いている。

飽きやすい香港人に対応

新しいタイプの街市が次々と登場。インスタ映えなどSNSを使ったマーケティングが、街市離れが進んだ若者を取り戻すのに功を奏している。ポイントカードの導入も集客に一役買っている。

 

日本では市場といえる場所は少なくなり、毎日の買物といえばスーパーマーケットへ行くことが当たり前。小さい頃、母親と一緒に行った市場ではお店の人と話して、その日のオススメや特売品などを購入していたことを思い出しました。昔ながらの市場のよさは残しながら、新たにポイントカード導入やインスタ映えを狙った集客をおこなう香港の市場は、まさに最強かもしれませんね。日本でもまた市場が賑わう日がきたらいいなと願うばかりです。

 

グローバルママ研究所
世界35か国在住の250名以上の女性リサーチャー・ライターのネットワーク(2019年3月時点)。企業の海外におけるマーケティング活動(市場調査やプロモーション)をサポートしている。