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News Update

ドイツの国民的飲料がお風呂になる?! ビールの新たなニーズを創出!

こんにちは。世界のママを研究しつくす!「グローバルママ研究所」のNanaです。疲れたときや暑い日に飲むビールは、最高。現代のストレス社会においては、楽しみの一つでもあります。そんなビールの起源は古く、紀元前4,000年以上前から人々はビールを楽しんでいたようです。世界中にあるビールの産地ですが、三大ビール産地といわれるのが、北緯43~48度に位置するアメリカのミルウォーキーとドイツミュンヘン、そして札幌です。日本の都市が、三大ビール産地に入っていることに驚きましたが、ミュンヘンはビールのお祭り「オクトーバーフェスト」が開催されることでも知られ、ドイツはビールの名産地として、高い認知度を誇っています。ビールをこよなく愛するドイツ人ですが、最近は、飲食以外のビールの楽しみ方が注目を浴びているようです。

ドイツといえば、ビールを連想する人が多いだろう。同国での歴史も深く、種類も多いビールだが、疲れたときに「一杯ビールでも」というのは、日本もドイツも変わらない。ところがドイツでは、疲れやストレスの解消に「ひと風呂ビールでも」があるのだ。ドイツ国内で、ビール風呂を併設するホテルやスパなどの施設は現在、約9か所。また近隣諸国にも分布は広がる。国境を超えて存在するビール風呂と、その魅力に迫る。

商品・プロモーションの概要

ビール風呂を併設した施設とは?

ドイツ南部バイエルン州、チェコとの国境付近にあるのが、ビール風呂が楽しめる施設「Bad Kötzting のAqacur」。ビール風呂のほか、温泉やさまざまなプール、マッサージ、レストランなども完備している。ビール風呂は、 薪で湯を沸かす五右衛門風呂のようなノスタルジックな木製の浴槽。風呂に入りながら、薪釜で焼き上げたパンやバイエルンソーセージ、ビールが楽しめるとあって大人気だ。施設は、6人以上のグループで利用が可能。入場料に加えて、ビール風呂利用料金が一人当たり20ユーロかかる。もう1か所ご紹介するのが、「das Original(本家本元)」 として知られるホテル「Landhotel Kummerower Hof」。ベルリンから約130キロ東、ポーランド近くの国境近くに位置し、1997年からビール風呂を提供する。ビール風呂を楽しんだあとは、施設内でビールを飲むことができるほか、宿泊をして、日頃の疲れを癒すことも可能だ。ビール風呂は、入浴後のビール一杯(300ml)込みのプランで1人あたり49ユーロとなっている。

ビール風呂の魅力とは?

ビール風呂といっても、浴槽をすべてビールで満たすわけではない。お湯とビールの割合は施設によって異なるが、一例として、12,000リットルのお湯に対し、約300リットルのビールが投入されるという。日本にある酒風呂のようものだといえば、分かりやすいだろう。ビール風呂の人気の秘密は、単なる珍しさだけではない。ビールに含まれるビタミンBたっぷりのイーストやモルト(麦芽)が、血流バランスを整えることで美肌効果があるほか、ヒーリング・リラックス効果も期待できる。このような効果から、女性やストレスを溜めがちな忙しい日々を過ごしている人たちのあいだで人気となっている。

参考URL:
Landhotel Kummerower Hof GmbH
https://bierbad.de/
※上記サイトのビール風呂情報は2019年晩秋から冬に再開される予定です。
(Informationen zum Bierbad-Das Original erhalten Sie hier auf  bierbad.de ab Spätherbst/Winter 2019.)
ビール風呂可能な場所リスト
https://www.travelbook.de/orte/bierbad-in-deutschland-tschechien-bier-spa-wo-man-im-bier-relaxen-kann
Aqacur
https://www.aqacur.de/bierbad.html
Brauerei Schloss Starkenberg Betriebs Gmbh
https://www.starkenberger.shop/produkt/gutschein-bierbad/

支持されている背景・理由

リラックス効果と乾杯の楽しみで一石二鳥

実は、ビール風呂が楽しめる施設はドイツだけでない。チェコやオーストリアなど、近隣諸国にも、ビール風呂を併設する施設がある。このように、ビール風呂施設が国境を跨いで存在している背景として、ストレス解消や癒しを求める現代人が、増加していることが考えられる。風呂でリラックスできるうえ、美味しいビールが楽しめるとあっては、人気が出ないわけはない。加えて、珍しさだけでなく、実際に美容効果やリラックス効果が得られることも大きなポイントだろう。

ドイツ人消費者の心をくすぐる3つのポイント

1.飲むだけではない、概念を変えたビールの楽しみ方

ビールといえば、そのまま飲むか料理に加えるといった飲食するものというのが一般的な認識だが、風呂としての画期的な楽しみ方が、ビールを愛するドイツ人に広く支持されている。

2.ビールから得られる美容とリラックス効果

ビールに含まれるイーストやモルト(麦芽)の効能により、美容効果やリラックス効果を得ることができる。

3.美、食、娯楽の組み合わせ

ビール風呂(美)やガストロノミー(食)のほか、プールやホテル滞在の娯楽を、さまざまな組み合わせで楽しめる。

 

日本でもたくさんの種類のお風呂がある日帰り温泉施設がありますが、お風呂以外にも滞在中どのように楽しめるのかが、切れ目なく人を呼び込む重要ポイントといえます。美容効果やリラックス効果のあるビール風呂に入ったあとに、冷えたビールを一杯飲めば、心も体もリラックスできるかもしれませんね。ビールが大好きなドイツの国民性だからこそ、飲食以外に活用し、はまった事例といえるのではないでしょうか。各国のニーズをうまくとらえたビジネス展開、是非参考にしてください。

 

グローバルママ研究所
世界35か国在住の250名以上の女性リサーチャー・ライターのネットワーク(2019年4月時点)。企業の海外におけるマーケティング活動(市場調査やプロモーション)をサポートしている。