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News Update

GA4移行時に検討すべき事について

2022年3月16日 、Google社より現行のGoogleアナリティクス(以降GA)のユニバーサルアナリティクス(以降UA)の提供終了が正式に発表されました。
『ユニバーサル アナリティクスのサポートは終了します』
https://support.google.com/analytics/answer/11583528
同時に、Googleアナリティクス4(以降GA4)移行完了までの具体的なスケジュールが公開され、弊社にもGA4導入に関しての相談がいくつも寄せられています。
そこで今回は、
・GA4とはなにか?
・GA4移行に対応すべきこと
について紹介します。
UAからGA4への移行は情報システム部門に任せていればよいのか?
具体的にどんな準備をすればよいのか?
そんな疑問に対して、GA4に移行するために最低限やっておくことや、GA4の導入時の課題をまとめましたので、ぜひご一読ください。

GA4とは?

GA4とは、2020年10月にリリースされた次世代のGoogleアナリティクスです。従来のUAではWebサイトに訪れてからの一連の流れ「セッション」で指標を設定していましたが、近年ではWebサイトの他にアプリなどのページがないものも登場するようになったため、ユーザーの様々な「イベント」を基準として指標を測定するようになっています。また、個人情報保護の観点からユーザー情報の取り扱いが厳しくなり、UAで行われていたCookieに依存した計測も難しくなってきたことも、UAを廃止してGA4への移行を推進するようになった理由ともいわれています。

GA4で大きく変わること

・計測基準がイベントになった

GA4では、計測基準が「セッション」から「イベント」に変わり、それによってユーザー行動に沿った計測がなされるようになりました。

・異なるデバイスでの行動も同一ユーザーとして計測できるようになった

今までは別々のツールで計測していたWebサイトとアプリを、GA4のみで計測できるようになります。Webとアプリ両方を展開しているメディアによっては、これまでデバイスが異なると別のユーザーとしてカウントされていたものが同一ユーザーとして判断できるようになったことは、大きなメリットといえそうです。

・プライバシーの保護やCookieの問題に対応している

GDPR(General Data Protection Regulation:EU一般データ保護規則)などにより、世界基準でもCookieを利用したデータ計測の制限や廃止が顕著になってきましたが、GA4ではプライバシー保護に関して世界基準に準拠して設計されています。

・機械学習によって未来の行動が予測できるようになる

GA4には機械学習機能が導入されたため、過去のログデータを基にGA4が分析 し、ユーザーが取ると思われる未来の行動を提案してくれるようになります。例えばユーザー購入ログ、サイトアクセスのタイミングなどのデータを分析することで「サイトにアクセスしたユーザーが購入に至る確率」や「サイトにアクセスしたユーザーが離脱する確率 」などが予測できるようになります。予測値を分析する上で参考として利用すれば、施策の改善に活かせるようになるかもしれません。

・分析画面のリニューアル

GA4では、レポートのメニュー名が以前よりも多くなり、ダッシュボードが変化し、表やグラフのレイアウトの変更、設定次第ではアプリの使用状況とユーザーエンゲージメントについて分析結果を可視化 できるようになっています 。

現行のGA(UA)は引き続き利用できるのか?

冒頭のGoogle社の発表によると、2023年7月1日をもってUAの計測は停止することになります。また、UA計測停止後も2023年12月31日までは過去データの閲覧が保証されていますが、それ以降いつ閲覧停止になるかは発表されていません。UAの停止はまだ先の話と思われがちですが、手遅れにならないよう今から対応しておくことが重要です。次章では、GA4で対応すべきことを時系列にてまとめました。

GA4で対応すべきこと

すぐに取り組むべき事:GA4の計測を開始しましょう

UAからGA4への計測データの引継ぎはできないため、GA4でデータ参照できるのはGA4プロパティで計測を開始して以降のデータのみになります。2023年7月以降のレポーティングで前年比較をするためには 、 なるべく早いタイミングで計測を開始しましょう。

来年の計測停止までに取り組むべき事:GA4レポーティングを設計しましょう

UAとGA4は同じGAといえど、中身は、分析の目的が異なる別のツールです。UAとGA4の違いデータの計測基準が異なるため、これまでのレポーティング方法の見直し及び設計が必要です。

来年末までに取り組むべき事:UAデータで保存したいデータと保存方法を検討し、設定しましょう

UA計測停止後も2023年12月31日までは過去データの閲覧が保証されています。しかし、それ以降は、具体的にいつ閲覧停止になるか、発表されていません。そこで過去資産であるUAデータをGA4移行後にも活用出来るように、どこにどのような形で保存しどう活用していくかの設計が必要です。

GA4の計測開始に関しては、情報システム部門またはWeb を運用されているベンダーに任せてしまう事も可能ですが、GA4のレポーティング設計とUAデータの保存方法の検討・設定に関しては、アクセスデータからマーケティングコミュニケーションへの活用という点においても施策を企画し実施するチームが検討する必要があります。 有効な施策を打つために、どのようにGA4の計測データを活用するのか。企業の資産である、過去のデータをどのような形で保存し、運用していくのか。「想像以上に対応が必要な項目が多そうだ」と驚きの声をよくいただきます。

いかがでしたでしょうか。
GA4に関連する情報は日々アップデートされています。マーケティング及び販促を担当される方がどのような課題を解決する必要があるか、そしてその解決方法など、引き続き皆様のお役に立てる情報を発信できればと思います 。