売り上げアップに重要なポイントとは?
売り上げアップのルートは2つだけ
売り上げアップのために取り組む「販促」ですが、なかなか成果に結びつかないと悩むことはありませんか? 販促が売上げにつながる重要なポイントは、手法ではなく商品を「誰に」「どのように」売り込んでいくかという前提の部分にあります。今回は「冷凍パイシート」を例に解説したいと思います。
まずは、売り上げをアップさせるためのルートについて確認です。売り上げアップに続くルートはざっくりと2つに分かれます。
- 今いるお客様にもっと買っていただく
- 今買っていないお客様に買っていただく
どちらかに照準を絞ってもOKですし、両方を狙ってもOKです。
データから現状を読み解く
早速「冷凍パイシート」が現状どのように利用されているかを調査してみました。ここではツイートやブログの投稿数、サーチエンジンの検索数を用いていますが、購買データを使えばより正確な情報を得ることができます。
こちらは「パイシート」のツイートおよびブログの投稿数を集計したグラフになります。ポイントは12月後半のピークと2月中旬のピークです。9月後半のピークは、あるインフルエンサーによるアップルパイのレシピ投稿のリツイートが影響しているので一旦スルーします。続いてサーチエンジンの検索数です。
こちらも12月後半、2月中旬そして10月後半に小さなピークが現れています。すでにお気づきと思いますが、「クリスマス」「バレンタイン」「ハロウィン」のポイントで、消費者はパイシートを使おうと思ったり、実際に使ったと読み解くことができます。
この結果に前出の売上げアップのルートを重ね合わせると、以下のような方向性が見えました。
- すでにパイシートを利用している人に、クリスマス・バレンタイン・ハロウィン以外のタイミングでもパイ料理を作ってもらう
- クリスマス・バレンタイン・ハロウィンにパイ以外の料理を作る人にパイ料理を作ってもらう
- そもそも料理をしない人にパイシートを買ってもらう
商品特長と市場を照らし合わせてみる
いよいよ「誰に」「どのように」について考えていきますが、ここで私たちが重要視しているのは「商品そのもの」。冷凍パイシートが消費者にもたらしてくれるコト=商品の価値こそが重要なのです。ちなみに、商品メーカーが考えている商品価値は以下のようなものでした。
- 国産素材を使用している(高品質)
- 簡単に本格的な料理が作れる
- キッシュなどを作る料理中級者向けアイテム
この場合、販促のターゲットは「既存パイシートユーザー」と「イベント時にパイ以外の料理を作る人」となり、そのための施策としてはレシピ紹介や商品優位性を伝えるLP制作とそこへ誘導するSNSキャンペーンなどが考えられます。しかし、それだけでは十分とは言えません。なぜなら、同じ顧客を狙っている商品が他にもあるからです。
一例として手軽に本格的な料理が作れる「ホットケーキミックス」と、イベント時に手作りするであろう「手作りクッキー」でもツイートやブログの投稿件数を調べてみました。
ホットケーキミックスはクリスマスにピークがあり、バレンタインでは手作りクッキーがピークを迎え、その数はいずれもライバルたちに軍配が。さらにはパイシートでは見られないこどもの日、母の日、父の日の付近にもホットケーキミックスはピークが現れています。この状況でこれまでと同じ戦い方を続けていくのか? ここは大きなポイントになります。※ホットケーキミックスにある1月中旬のピークは「ホットケーキの日」に関連したものなのでこちらもスルーします。
改めて商品の価値を見直してみる
さて、改めて冷凍パイシートの商品価値を考えます。先ほど商品価値とは「商品が消費者にもたらすコト」と書きました。メーカーが考える商品価値は、商品優位性や商品スペックに由来していますが、商品価値を考えるとき、基準となるのは「生活者視点」です。私たちYUIDEAが最も得意とする部分とも言えます。
私たちが導きだした冷凍パイシートの商品価値はコチラ
お手伝いをしたい子どもと
親をつなぐコミュニケーションアイテム
子どもが手伝いをしたがるし、食育の観点からも重要なこととわかりつつも、その実現に二の足を踏む人は少なくありません。ホットケーキミックスも手作りクッキーも「粉が飛び散る」という、見逃せない大きなウイークポイントがあるのです。お手伝いの後のキッチンの惨状……気にしたことはありますか?
その点、冷凍パイシートは粉の段階を飛ばして料理ができます。中に入れる具材はレトルトのミートソースでもいいし、季節の果物を入れても板チョコを入れるだけでもいい。子供たちの発想力を引き出すこともできるし、何より親がイライラせずに楽しんで親子でコミュニケーションをとることができます。
新たな販促期と顧客の創造
競合商品にはない商品価値を生み出したことで
- 小さな子供がいるファミリー層の取り込み
- イベント以外での購入の動機付け
- 母の日や父の日、敬老の日といった新たな販促期の創出
という、新たな販促軸を追加することができました。従来の顧客を対象とした施策に加えて、新たな見込み顧客への働きかけを行えば売り上げはおのずと上がっていくでしょう。
さて、YUIDEAには冷凍パイシートのほかにも、商品価値を見直すことによって売り上げをアップさせた例が複数あります。新たな顧客創出に悩んでいる方、売り上げをさらにアップさせたい方などぜひご相談ください。