SEOに欠かせない!本当に対策が必要なキーワード選定方法とは【後編】
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チェックリストつき【SEO】本当に対策が必要なキーワードが見つかる、キーワード分析手法【前編】
前編では、検索エンジン経由による流入キーワードに基づき、優先的に対策を施すべきキーワードを以下の手順で分類しました。
① まずは、指名ワードを除外する
●社名や商品名など指名ワードで検索されている場合はすでに検索ユーザーに認知されているため、対策の優先順位としては下がる⇒対策対象候補としては一旦除外する。
② 重要なキーワードを洗い出す
●事業と関連性の薄いキーワードは、このワードで流入する検索ユーザーとサイト内コンテンツに乖離が発生する可能性がある⇒対象候補としての優先度を下げる。
●対策に適した検索ボリュームのキーワードを選ぶ(大きすぎず小さすぎないボリュームのものを選ぶことで、Google AdWordsにおける競合との過度な競合を避けつつ一定の検索ニーズ母数を確保する)。
後編では更に踏み込んで、GAで得られるデータを活用して対策の優先順位をつけていく手順をご紹介します。
ここからは、以下3つの指標を基に考えていきたいと思います。
1. 検索順位
2. CTR
3. CVR
3つの指標
1. 検索順位
検索結果の表示順位に応じて、対策の種類や緊急性は大きく異なります。
前編でもご紹介したように、検索上位を獲得できていない重要キーワードはコンテンツSEOの取り組みを通して、重点的かつ中長期的に上位獲得できるよう対策することをお勧めします。
より重要性が高く、短期的な成果を期待したいキーワードについては、スポット的にリスティング広告などの施策を検討しても良いかもしれません。
検索結果の表示回数に対して、任意のリンクがクリックされる割合をCTR(クリックスルーレート)といいますが、基本的に表示順位が上位であるほどCTRは高まり、順位が下がるほどCTRも大きく低下する傾向にあります。1位は20%台で8位から20位あたりまでは1%台になり、8位を下回ると検索ボリュームが大きいワードでも流入は期待できなくなる、とのデータもあり、7位~8位付近がひとつの分水嶺になるのではと考えられます。
2. CTR
検索順位の変動が、CTR(クリックスルーレート)に大きな影響を及ぼすことを前述でご紹介しました。
ただその一方で、タイトルやディスクリプションを整備・工夫することで、順位以上のCTRを目指すことも可能です。
これは、検索する際の「知りたい」や「解決したい」ことに合致する適切なタイトルとディスクリプションを表示させることによって、検索結果画面上でユーザーがクリックするという行動の促進に期待が持てるからです。ユーザーが検索したキーワードとコンテンツ内容を的確につなぎ合わせるためにタイトルやディスクリプションが機能すれば、自然とCTRは上がりやすくなると考えられるため、CTRが高いキーワードは、タイトルやディスクリプションがユーザーの検索意図に合致しているとも言えます。
3. CVR(コンバージョンレート)
前提として、CV(コンバージョン)は、例えば商品の購入や会員登録、資料請求などのように、予め定めたWeb上における成果を指します。
※ここではその中身は問わず全ての成果をまとめて、CVとして扱います。
またこの記事では特に、検索エンジン経由で自社サイトに流入してきたユーザーを対象にみていきます。
全流入ユーザーの内、何らかのCVに至った割合を「CVR」と呼ぶのですが、流入を促した検索キーワードを並べると、CVRの高いものと低いものが出てきます。
CVRが高い(=自社サイトにおける最終的な成果に貢献しうる)検索キーワードは、目的達成に寄与していると考えられるため、そのキーワードに関するテーマの記事を増やしコンテンツを拡充することで、より成果を上げやすくなると言えるでしょう。
例として、低糖質なお菓子を販売しているECサイトに以下の2種類のキーワードでのアクセスがあったと想定します。
■ケースA:「デザート 宅配」 CVR 0.1%
■ケースB:「低糖質菓子 通販」 CVR 1.5%
重要視すべきキーワードはもちろん、ケースBです。ケースBの流入を増やすためにも、「低糖質な菓子である」また「それを購入できるサイトである」ことを前面に打ち出していくこと、そして低糖質な菓子について知りたいことなどが補完された記事を増やしていくことで、よりユーザーの関心を集められる可能性が高まります。
つまり、流入だけでなく、成果まで見越したキーワードの選定や記事制作の判断基準としてCVRをみていくことが重要といえます。
優先順位のつけ方
新たにご紹介した3つの指標がいかにキーワードの対策優先度づけにおいて重要かお伝えしたところで、前編同様、シミュレーションデータを参照しながら実際に対策の優先順位をつけていってみましょう。
上のデータはあくまでもシミュレーション上のものですが、このデータだけでは具体的にどこに着目し、どこから手をつけてよいかわかりにくいと思います。
そこで、今回はこれまでご紹介した3つの指標でレーティングし優先順位づけをしていきたいと思います。
レートの段階は以下のように設定します(仮に3段階とします)。
■検索順位 A:1~7位、B:8~20位、C:21位以下
■CTR A:15%以上、B:15~5%、C:5%未満
■CVR A:15%以上、B:15~5%、C:5%未満
そこからさらに、3つの指標の重要性に応じて重みづけを変えて評価していきます。
ここでは、
CVR>CTR>検索順位
の順に重みづけをしてみました。
この重みづけ反映のためポイント付与することで優先順位を視覚化していきます。
■検索順位 A:1~7位(2pt.)、B:8~20位(1pt.)、C:21位以下(0pt.)
■CTR A:15%以上(5pt.)、B:15~5%(3pt.)、C:5%未満(0pt.)
■CVR A:15%以上(10pt.)、B:15~5%(5pt.)、C:5%未満(0pt.)
※上記はあくまで一例ですので、自社サイトの特性に応じてポイントを設定し、PDCAを回しながら調整していくことをおすすめします。
そして3つの指標のレートにポイントを振り分け、「ポイント合計」の項目を上位から並び替え、「重要度(表の左端)」を割り出したものが以下になります。
このように自社が重視する指標をポイントに置き換えることで、キーワードの重要度(=これが高いと対策優先度も高まる)を視覚化する1つの方法をご紹介しました。
今回はポイントを合計しましたが、検索ボリュームと掛け合わせて数値化することも可能です。
もちろんこの方法がすべてではありませんが、より効率的・効果的な施策への一助になればと思います。
前編でもご案内しましたが、こちらでもSEO対策に有効なチェックシートをご紹介します。
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