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【SNS担当者向け】エンゲージメント率とは?SNS運用における重要性

こんにちは。皆さんは日々どのくらいSNSを使用していますか?これまで個人的な使用が多いイメージのあったSNSツールですが、近年はさまざまな企業がアカウントを持ち、情報を発信している場面をよく見かけます。情報と言ってもさまざまで、自社の商品・サービスだけではなく、エイプリルフールやハロウィンなどのイベントの際に、イベントに関連した内容を発信することも多いようです。
今回はそんな企業のSNS運用において重要な項目である「エンゲージメント率」についてご紹介します。

エンゲージメント率とは?

エンゲージメント率とは、企業と顧客の絆や関係性の割合を示すものです。
例えば、FacebookやTwitterにおける、1投稿に対しての「いいね!」「コメント」、「シェア」などの反応の割合になります。エンゲージメント率が高いと、企業と顧客の結びつきが強い、ということにもなります。

エンゲージメント率の計算方法

では、エンゲージメント率はどのようにして計算するのでしょうか。エンゲージメント率はSNSツールによって定義が異なります。今回は3つのSNSツールの計算方法をご紹介します。

1.Facebookでの計算方法


Facebookでは、「投稿にいいね!、コメント、シェアまたはクリックをした人数」については、総数ではなく、ユニークユーザーの数値を使用して計算します。総数を使用すると正確な計算ができないので、注意してください。

 

2.Twitterでの計算方法

TwitterはFacebookの計算方法とは異なり、1つの投稿に対して行われたアクションの総数を使用します。また、投稿を顧客が見た回数とされる「インプレッション数」も総数の数値を使用します。

 

3.Instagramでの計算方法

Instagramのアナリティクスにはそもそも「エンゲージメント率」という項目がないため、自身で計算を行う必要があります。

Instagramでは一般的には「フォロワー」が基準とされるため、分母が「フォロワー」となります。

このように、「エンゲージメント率」と言っても、使用しているSNSツールによって計算方法が異なるため、自身が運用しているSNSツールの特性を理解して、何が基準となっているのかを理解することが重要となります。

なぜエンゲージメント率は重要?

では、このエンゲージメント率はなぜ重要と言われているのでしょうか。「アカウントのフォロワー数が多ければ、情報はたくさん届けられているので良いのでは?」と思われる方も多いかもしれません。もちろんフォロワー数も重要です。しかし、その届けた情報が顧客のニーズに沿っているのか、興味を持ってもらえているのかを確認するために、エンゲージメント率が重要となるのです。
いくらフォロワー数が多くても、情報に興味を持ってもらえなければ売上には繋がりません。フォロワー数が少なくとも、情報に興味を持ってくれる顧客が多い方が、つまりエンゲージメント率が高い方が、企業にとっては有益なものになるのです。

SNSでエンゲージメント率を高めるために必要な3つの手法

Twitter、Facebook、Instagramに共通して、エンゲージメント率を高めるための3つの手法をご紹介します。

1.適切なペルソナ設定とコンテンツの作成

自社の情報をどのような顧客に届けたいのかを明確にするために、ペルソナの設定を行います。ライフスタイルや性別、年齢などを細かく決め、そのペルソナに最適なコンテンツを作成します。このとき、コンテンツの投稿のタイミングも考慮すると、よりエンゲージメント率が高くなります。

ペルソナの設定については、こちらの記事でもご紹介していますのでぜひご覧ください。
ペルソナ設定のレシピ~具体例とともに~【サンプルDL付】

2.伝わりやすいコンテンツづくり

文章だけではなく、動画や画像を使用してコンテンツを作成することで、顧客に伝わりやすくなります。例えば、レシピをコンテンツとして発信したとき、文章で表現するよりも実際に料理をしている動画を用いた方が、顧客の目にも留まり、かつ伝わりやすくなります。投稿の内容により、文章・動画・画像を使い分ける必要があります。

3.顧客とコミュニケーションをとる

SNSでは顧客と直接コミュニケーションをとることができます。投稿に対しての反応にコメントを返すことで、顧客とのつながりをより強めることができます。
さらに、SNSでの検索機能を用いることで、投稿に対して以外の顧客の声も確認することができます。実際に、検索機能を使い顧客に対しコミュニケーションをとるアカウントもあるようです。「〇〇が壊れてしまった」という投稿に対し、企業側からコミュニケーションをとり、最終的には壊れたものと同じ商品を顧客に送付した、という事例もありました。顧客からの声を待っているだけではなく、企業側から積極的に顧客とコミュニケーションをとることが重要となっています。

顧客とのコミュニケーションで成功した事例「ポッキー&プリッツの日」

では、SNSを活用して成功した事例をご紹介します。
皆さんは「11月11日」と聞くと何を思い出しますか?多くの方が「ポッキー&プリッツの日」と認識しているのではないでしょうか。そして、この日はポッキーかプリッツを食べる方も多いのではないでしょうか。グリコ ポッキーは毎年11月11日に記念イベントを行っており、そのイベントの企画内容にTwitterを織り込むことで、話題を拡散し、顧客の購買欲を促進させました。
2013年11月には「24時間に最もツイートされたブランド」としてギネス世界記録を達成しました。

このように、SNSを用いて情報を拡散し、顧客を巻き込んでの企画を行うことで、顧客の関心をつかみ、ブランド・商品の認知だけではなく、購買行動へと繋げることができるのです。

参考: グリコポッキー Twitter:https://twitter.com/PockyJPN/status/401170489323687936

これら3つの手法は各SNSに共通するものですが、さらにSNSそれぞれの特徴に応じた投稿の仕方があります。主要なSNSの中でもFacebookは古くから活用されており、仕事の関係者同士でのやり取りも行われる頻度の高いツールです。
今回は、そんなFacebookのエンゲージメント率を高める投稿のコツをご紹介します。

Facebookにおけるエンゲージメント率の高め方

実名での登録が特徴的なFacebookを利用して、顧客と直接コミュニケーションをとる企業も多くなってきました。先にも述べた通り、各SNSツールにおいてはエンゲージメント率の基準となるものが異なります。Facebookでは、「配信された人数の中で何人が反応したか」というユニークユーザー数が基準となり、そこから算出されるエンゲージメント率が、Facebookがどの投稿を優先的に表示するかを判断するための材料のひとつとなります。
Facebookにおいて、エンゲージメント率を高める投稿のコツは3つあります。

 

1.時間指定を利用して投稿する

Facebookでは、投稿時間を指定し予約を行うことができます。時間を指定することで適切な顧客への配信を行うことができます。また、同じ時間帯の投稿が増えると顧客の閲覧している画面に表示されにくいため、競合する投稿が少ない、かつ、顧客が閲覧している時間帯を狙って投稿することがエンゲージメント率向上に繋がります。

 

2.顧客に向けた投稿内容にする

企業として顧客に「商品・サービスの情報を伝えたい」というもの大事ですが、顧客が知りたいと思っている情報を伝えることが一番重要となります。商品の紹介を行うだけではなく、活用方法やちょっとした裏ワザなどを投稿することにより、顧客の興味に繋げることができ、エンゲージメント率を向上させることができます。

 

3.過去の投稿でエンゲージメントの多いものを基準とする

過去に投稿した中でエンゲージメントが多いものを確認し、その内容に関連性のある投稿を行うことにより、顧客のニーズに沿った情報を発信することができ、また、エンゲージメント率を向上させることもできます。

Facebookを活用した事例「サッポロビール『百人ビール・ラボ』」


では、実際にFacebookを活用して成功したサッポロビールの事例をご紹介します。
サッポロビールはSNSを入口にサッポロビールの面白さと魅力を共有することを目的として、2011年に公式Facebookページを開設しました。Facebookを通じた顧客とのコミュニケーション企画の代表となるのが、顧客とのビール共同開発です。

 

百人ビール・ラボ

サッポロビールは「ビール愛好家とソーシャルで新しいビールを作る」ことをコンセプトとして「百人ビール・ラボ」を2011年に開始しました。「世界のビール12本セット」のプレゼントキャンペーンを実施し、ビール愛好家を集め、Facebook上で意見交換し開発したビールは、2013年3月に完成・発売しました。ビール愛好家との共同開発ビール「百人のキセキ」は予定数を約10日で見事完売し、「伝説のビール」とも呼ばれているそうです。百人ビール・ラボは現在までに第7弾まで開催されている人気企画となっているようで、ファンからも継続して支持されています。

このように、対象となる顧客が興味・関心のある情報を発信し、双方向のコミュニケーションを図ったことで成功しました。

参考:百人ビール・ラボ公式ページ:http://www.sapporobeer.jp/100beer/index.html

 

ちなみにMarketing Story LabもFacebookを運用していますので、ぜひチェックしてみてください。Marketing Story Labの記事紹介や、イベント開催時のお知らせを行っています。
Marketing Story LabのFacebookページ:https://www.facebook.com/marketingstorylab/

SNSツールを運用する上では、顧客の反応や顧客とのコミュニケーションを重視することが必要不可欠となってきています。フォロワー数だけではなく、エンゲージメント率にも注目し、顧客に必要な情報を提供できているかを確認することが、運用担当者としては重要となるのです。

Seto
2018年からキャリアチェンジした新人。まだまだ慣れない言葉たちに苦戦しながらも日々なんとかやっています。趣味は朗読。南国育ちですが、日本酒が好きな変わり者(と言われます)。